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- 樋口真嗣(映画監督) 出演者・スタッフとの友情の成果
出演者・スタッフとの友情の成果
アニメーターから特撮監督、長編実写映画監督へと、映画界で躍進を続けている樋口真嗣監督。まもなく公開される最新作は、黒沢明監督作品を現代版として作り上げた『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』。
興味や趣味を深く追い続けながらも、関わった仕事のひとつひとつを確実にキャリアとして積み上げてきた。これまでの過程や経験に対する姿勢、キャリアアップについてお伺いしました!
最新作は『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』。黒沢明監督作品の現代版であり、松本潤、長澤まさみ、阿部寛と豪華キャストが出演する大作となった。
今回チャレンジしたことは、制作のスピードアップだ。時間を掛ければ良いものが出来るという気持ちよりも、いかに短時間で質を上げるかを試みた。アメリカ映画の制作システムを取り入れ、スタントマンのみの撮影は別チームに任せたり、CG作業を同時進行させたりすることで、2倍3倍のスピードで制作できた。
「制作時間の短縮に成功できた鍵は友情です。今まで何本も一緒に作り続けてきたスタッフとの友情があったから、クリアできた。これまで仕事をしてきて築き上げたことは、技術でもキャリアでも何でもなく、友情や人間関係だと思っています」
実は映画監督になることは夢でもなかったし、目標にもしていなかった。興味のあることや面白いと思える環境を見つけたら、自分の居場所をつくるべく通いつめたり見よう見まねで手伝ったりして、人間関係を築いてきた。その結果、特撮映画の怪獣造形からアニメーター、特技・特撮監督、そして長編映画監督と自然とステージが変化した。
本質的には、面白い人たちと面白く仕事をし、最高に面白い映画を見せたいという気持ちに変わりはない。常に周囲に才能高い人たちがいて、彼らから刺激を受けながら自分も成長していった。

2008年5月10日(土)ロードショー
学生時代は、そもそも仕事に対する意識が低く具体的な職業に夢を持ったことはなかった。ただ、高校生の頃は誰よりも早く封切りされた新作映画を観たい、という欲望があった。そんなときに偶然、東京都世田谷区に東宝の映画撮影所があることを知った。
「映画をつくる人たちっていいな、面白そうだなという単純な気持ちで東宝の撮影所にもぐりこんだんです。そしたら、小学校2年生の時に観て感動した『日本沈没』の特技監督・中野昭慶さんチームの部屋があったりして。とにかく面白くて、入り浸っていました」
映画の撮影現場に入り浸る高校生を、スタッフたちは快く受け入れてくれた。見学をしながら、買出しや小間使いとしてスタッフの手伝いをする日々だった。
ところが、撮影所のセキュリティーシステムが強化され、顔写真付きのIDカードを持たないと入れない状況となった。ゴジラシリーズの復活が決まり、撮影が開始される頃のことだった。
「まずい、見学が出来なくなる!と焦りましたね。見学者人生として、最大の危機ですよ(笑)。ミッションは、IDカードを獲得すること。高校生なりに頭を使って考えて、アルバイトとして入社するという浅はかな結論に至りました(笑)」







